重症四日目の部屋で――【6/26 テオ記す】2008-06-28 Sat 18:40
幻が淹れてくれた茶を含んだ途端、俺は思わず噴いた。
「…汚いですね、もう」 「な、なんだよこれっ!」 口の中の得体のしれない後味に、俺は悶えた。変なぬめりまで無いか、これ? 「サンファ茶です。韓国の薬膳茶で、体にとてもいいんですよ。 慣れるとおいしいそうです」 幻が目を細めながら――どこか迫力のある笑顔で言う。 「……わ、分かったよっ」 異様に癖のある茶を、俺は一気に煽る。 杏子系の甘みと、薬膳の苦みと香が混じり、口の中で弾ける。 …あー、俺は絶対にダメな味だ。 涙目で「まずい」というと、幻はその笑みを少しだけ和らげた。 「また重傷になったりなんかするからです」 要するに、心配をかけたことに対する意趣返しということだ。 ……もう、幻を怒らせるのはやめておこう。うん。 「そう言えば、学園に行っていますか?」 「いや。 今日は休んでる。…静養に集中しようと思ってさ」 いつ何があっても動き出せるように。 いつ、捻子蟲の情報が分かっても、すぐに反応できるように。 そのために早く体を治さなきゃいけないと思ったから。 「じゃあ……ひょっとしたら、ここ(寮)の人から聞いてるかもしれないけれど」 幻が少しだけ口を濁し……そして開いた。 「今日、アルバートさん達吸血鬼が、正式に学園に合流しました」 俺は言葉を失った。 テーマ:Silver Rain - ジャンル:オンラインゲーム |
この記事のコメント 背後が韓国で泣きを見たのが、サンファ茶です。
韓国茶は美味しいものが多い(ゆず茶、トウモロコシ茶など)のですが、これだけは漢方薬のような味と香りで…(遠い目)。 好き嫌いが分かれるお茶です。薬っぽさが苦手な人はまずやめた方がいいでしょうね。
2008-06-28 Sat 19:03 | URL | Urara(背後の人) #XZ039GEA[ 編集]
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